2012年11月08日(木曜日)
茂木健一郎氏 寺子屋授業@大島中学校
本日、ご近所の大島中学校で茂木健一郎氏を招いて中学生と小学5・6年生相手に寺子屋授業が行われていたので、地元の一般参観として聴講させてもらいました。お客様が「こんなイベントあるよ」と教えてくれたので、市民の一般参観もあるとのことだし潜り込めるだろうと行ってきました。大島中学校の卒業生では、もちろんないんですが(笑)。
形式は最初と最後の10分くらいずつを茂木氏が一人で話し、残りは校長先生と生徒を交えての質問コーナー。茂木氏に次々と壇上に引っ張り出され、地元のテレビカメラの前でムチャぶりに対応を迫られる小中学生達はとてもいい経験になったことでしょう。茂木氏に言わせると、こうしたプレッシャーのかかる状況で精一杯対応するということも、挑戦して克服したという脳のドーパミンが出る要素なんだとか。
今回は小中学生相手のお話でしたので難しい話題は出てきませんでしたが、一つ参考になったのは集中力について。集中力というのは瞬発力が大事で、ダラダラしているところから一瞬でトップギアまで入れることが集中力を発揮するためにはいいということ。宿屋で新撰組に突然襲われた坂本竜馬の気持ちで目の前のことに一瞬で集中力をトップギアに入れて取りかかれと。またそうすることで、集中するための力も鍛えられていくそうです。集中すると決めたら一気にトップギア。これは自分も覚えておきたいなと思いました。
とはいえここだけの話、茂木健一郎氏は「アハ体験」とか、「〜は脳にいい」「〜で脳が活性化する」とか言い始める前の方が好きだったりはするのですが。クオリアについて語る認知科学者であった頃は、あの小難しい認知科学の世界をよくこんなに平易に、面白く本にできるものだと感心していたものです。そして小説『プロセス・アイ』がなにげに面白い。
今回は進行も細かく決めていたわけではなさそうで、大分アドリブが垣間見えるフリーダムな講演会。茂木氏は小中学生相手に終始ジョークを交え、生徒たちを会話の中に入れながら進めていき、どちらかというと聴いていてためになるというよりは、普通に楽しい講演会でした。大島中学校の今の校長先生が凄く茂木氏を尊敬しているみたいですね。それで自分の世界の見方を変えてくれた茂木氏を、子供たちのために招聘しようと頑張ったみたいです。その行動力には感服します。校長先生も外国人講師の方も茂木氏も仰っていた、この2本の川と果樹に囲まれた大島という地域に誇りを持っていってほしい言葉。やはり自分の育った環境をしっかり見つめ、誇りを持つというのは、ひいては自分の足元も固め、周囲を愛し、地元を、国を愛するためにまず大事なんだなと感じました。
突然飛び込んだ講演会、茂木健一郎氏の話を生で聴けたというのもそうですし、色々と楽しい時間でした。今日この寺小屋授業に参加した小中学生たちはいいですね。校長先生が一生懸命にこういう場を用意してくれるというのは、実はとても幸せでありがたいこと。大島中学校、頑張ってください。
"茂木健一郎氏 寺子屋授業@大島中学校"へのコメントはまだありません。