2007年05月20日(日曜日)

ある日曜日

 よく晴れた初夏の風が気持ちいい5月の日曜日。休日の割には早起きをして、朝から買い物に出かけていた。娘の服と妻の服と、ついでに自分のシャツを一枚。昼食を取ってから日用品の買い出しもしてから家に着いたのは、まだ正午を過ぎたばかりの頃だった。たまには早く行動を起こす休日も悪くない。爽やかな日差しの下、時間はまだたっぷりとある。

 このまだ涼やかで心地よい日差しの午後に、ひたすらBGMにモーツァルトを聴いて過ごした。こんなにモーツァルトを聴いたのも久し振りだ。むしろ初めてかも知れない。『フィガロの結婚(抜粋):カール・ベーム指揮 ウィーンフィル』『グラン・パルティータ/アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク: カール・ベーム指揮 ベルリンフィル, ウィーンフィル』『シンフォニーNo.38, 40:ブルーノ・ワルター指揮 コロンビア響』『シンフォニーNo.29, 25, 38:レーナード・バーンスタイン指揮 ウィーンフィル』。部屋の掃除をしながら、パスタを茹でながら、食事をしながら、よく聴いた。しかも『フィガロの結婚』は二度聴いた。この曲を聴いたこと自体久し振りだったが、やはりよい。この序曲は当時としては実にエキサイティングに聴こえたのではないだろうか。今聴いても実に華やかな魅力のある名曲だ。ベームの演奏も素晴らしい。モーツァルトに関しては困ったらベームを選んでおけば基本的に間違いない。非常に高いレベルでまとまった演奏を聴かせてくれる。

 そして今はエッシェンバッハの弾く『ピアノソナタ第11番 イ長調 K.331 トルコ行進曲付き』を聴いている。意外に思われるかもしれないが実はこのK.331、全楽章通じて非常に好きな曲なのだ。とはいえ明日は月曜日。トルコ行進曲まで聴いたら眠るとしよう。

 よく晴れた気持ちのいい初夏の日曜の午後に、モーツァルトはよく似合う。意外に今日は、マンゼやサヴァールといった指揮者のピリオド楽器ものの演奏は聴かなかった。ピリオド楽器ものは颯爽としててカッコいいのだけれど、ちょっとテンポが早すぎる。元気よくいきたいときはそれでいいのだけれど、ゆったりと時間を慈しみたい時にはちょっとばかりあくせくしすぎる。部屋で一人で音楽を聴いているときは、曲のテンポこそがまさに時間を区切るのだから。

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