2006年07月30日(日曜日)
BRUICHLADDICH - ブルイックラディ10年
Distillery : BRUICHLADDICH Years : aged 10 years Area : Islay Bottler : Official Cask Type : 60% Refill Sherry, 40% American Refill Product : 46% vol, 700ml Price : - Remarks : - |
ピートを強烈に焚き込み、スモーキーで強烈な個性を持ったモルト達が居並ぶアイラ島において、最も穏やかで優しい風味を持つと言われるこのブルイックラディ。結婚式の時にPCKから贈り物でもらった逸品です。もらった袋を見てみるとシーバス・リーガルの箱とよくわからない麻の袋が入っていて、まずシーバス・リーガルを開けたら中にはいつもの極悪ミッフィーの顔のシールが張ってある瓜が!次に麻の袋を開けてみたら入っていたのがこのブルイックラディでした。いやー、贈り方が実にPCKらしい(笑)。ありがとう、PCK!
このブルイックラディ蒸留所、創設は1881年で1975年に改装されています。が、1995年に突然の閉鎖。このままなくなってしまうのかと思われた時期もあったのですが、かのボウモアのブランド・アンバサダーとして業界ではあまりに有名なジム・マッキュエン氏(村上春樹の『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』の中で村上氏を案内していたのも彼)とマーレイ・マックデイヴィッド社が買収し、アイラ島唯一の完全独立資本の蒸留所として再開しました。その際、ジム・マッキュエン氏はこれまでピートの焚き込みがブナハーブンの次に少なかった同蒸留所のモルトに、最もヘビーなアイラモルトとして知られるアードベッグ以上のピートを焚き込むとして、同蒸留所の風味をガラッと改革を始めたのです。その行為に関しては賛否両論、どうなるかはそのヘビーピートなものが出回り始めてから本当の評価がくだされることでしょう。その新しい原酒が蒸留され始めたのは2001年。市場に出るのはまだ先のことで、現在は蒸留所閉鎖前のストックが出てきている形になります。今回いただいたブルイックラディ10年はそんな過渡期のものです。
色は比較的薄めの琥珀色。優雅で穏やかなアイラモルトの入門編と呼ばれるだけあってラフロイグやアードベッグといった強烈な個性で知られる他のアイラはもちろん、最もバランスの取れたアイラモルトと呼ばれるボウモアなんかと比べてもまだ全然スモーキーな薫りは穏やかです。むしろ麦の素朴な香りがほのかにし、香り自体はモルトとしては控えめな感じがします。味の方は「最も穏やか」とか「ひじょうにまろやか」とか「食前酒向き」とか一般的に言われてますが、私に言わせれば実は結構骨太。しっかりとした強いボディに麦の暖かさと甘みが舌の真ん中辺りに広がるその味はライトとするにはちといかついように思います。そのしっかりした飲み応えのあるテイストは、「入門用」とか「ライト」といった言葉に拒絶反応を示す酒飲みマニアの方々も充分満足させることができるものでしょう。他のアイラモルトでは強烈な香りの影にかすんで出てこない暖かくふくらむ麦の風味が、このブルイックラディではしっかりと味覚として楽しむことができます。・・・しかし本当に、これにアードベッグ以上の強烈なピートをかけたらどうなるんでしょうか・・・?
日本語で書く時の記述は他にブリックラディックやブリックラディなんかもありますが、個人的にはブルイクラディじゃないかなと思います。ジム・マッキュエン氏が就任以降、次々と新しいボトルを出してくるブルイックラディ。ボウモアやマッカランのように、その様々なボトルの違いを楽しむことができるのも魅力です。
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見に行った店にあった中では一番ええ感じの缶にはいっとったからこれにしたんや。箱とちごて缶はなんかつかえそうやろ?
シングルもると楽しそうだのう。でもわしには高価だ!
ひょっとしてシーバスリーガルも飲みたかったか?
ふむ、そうだね、確かに缶は箱より使えそうだ。
ちょうど骨太な感じのウィスキーを切らしている(または開けてない)ところだったから、
そんなのが飲みたい時にはとても重宝してるよ。ありがとう。
シーバスリーガルもおいしいけどね(笑)。