2006年03月16日(木曜日)
仕事もバランス
最近は少し早く帰れるようになってきた。早いと言っても21時半から22時くらいには会社を出れるかなくらいのものだが、23時から24時、下手すりゃ徹夜が日常的だった年明け2月中旬までに比べれば遥かにマシだ。そのせいか、最近はまた電車の中で本を読むようになってきた。2月中旬までの多忙を極めた時期は一応本は持って歩いてはいるものの、まったく開く気になれずにほとんど読まずにいたのだが。やはり余力がないと本を読むこともできないということだろう。
冷静に考えれば、仕事というのは無くて暇でも能率が落ちるが(ただし私が暇な事はほぼ間違いなくない)、あまりに量が多すぎてもまた能率が落ちる。これに関しては色々と理屈を付けて説明することもできるが、まぁ要するにそういうことだ。すると仕事の量が多いのに能率が落ちるから当然仕事の時間が長くなる。仕事の時間が長くなると疲れがたまる。ストレスがたまる(仕事が好きならストレスなどたまらんというのは戯言である)。するとまた仕事の能率が落ちる。作業効率デフレスパイラルだ。こうなるともういわゆる"デスマーチ"が見えて来る。腹をくくらなければならない。
仕事量が増えて臨界点に達すると作業効率が落ちるなら、実は結果として最大のスループットを得るためには闇雲に仕事量を増やせばいいというわけではなくなる。仕事量の調節というのはその意味で実は意外に大事だ。そして仕事量の臨界点を超えずに最大の作業効率を維持できる近辺では、実はまだ少し人にはゆとりがある。だから本が読めたり音楽が聴けたりする。するとうまくストレスも晴れたり知識を得たりして、作業効率を上げられる要因が増えてくる。何よりもまず、人生に疲れない。
仕事を増やせば、仕事を長くやれば、結果としてのスループットは増大するという考えは、時代遅れのようでいて意外と根強い。実はことはそう単純でもないのだが。どうしてもという時に一気に短い期間全力以上の疾走で仕事を仕上げることはあるし、本当に必要な極稀な時であればあってもいいだろう。デマルコの言う"スプリント"というヤツだ。まぁでも基本的には普段は仕事量の臨界点を超えないようにした方が長い目で見たスループットは上がるし、人がすり減らない。口ではそう言っていても本心はそう思っていない人はまだまだ多いようだけれど。
何にせよ仕事の調整ができるうちはいいけれど、問答無用で詰め込まれてしまったらもうどうにもならんのだけれどね。
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