2006年03月05日(日曜日)

Macallan - マッカラン14年 ザ・ゴールデン・カスク

マッカラン Distillery : Macallan
Years : distilled in May 1991 and bottled in June 2005, aged 14 years
Area : Speyside
Bottler : The Golden Cask
Cask Type : Unknown
Product : 56% vol, 700ml
Price : 4,980yen
Remarks :

 1つ前に紹介したシグナトリーのマッカランと同じ14年もののボトラー違いという事で、飲み比べという意味で敢えて立て続けにマッカランを。こちらはマクダフ蒸留所のオーナーの個人的なストックをジョン・マクドゥーガル氏が選別したという、比較的最近出て来たブランド『The Golden Cask』。このボトラーも先のロングモーンに続き2本目なので、そちらとの比較も楽しみです。

 色は先のシグナトリーよりも少し色が濃いものの、オフィシャルの濃いアンバーとはやはり明らかに違う透き通った琥珀色。色だけを見ていると先の同じGolden Caskのロングモーンとほとんど見分けがつかない、見るからに華やかな色合いです。マッカランに限らずウィスキーというのはあまりに色が薄すぎると私は「ん〜、これホントにおいしいのかな?」と心配になってしまうのですが、これはそんな心配もさせないほどよい色合いです。

 56%と度数が高いこともあってか、マッカランにしては非常に揮発性の強い香り。オフィシャルの落ち着いた甘みのある香りと比べると、華やかさと爽やかさが前面に出て来て少し軽くなった印象です。マッカラン特有の蜜のような濃密な香りは息をひそめ、爽やかな甘さと夏草のような香りが広がります。よく確かめると確かにマッカランなのですが、ちょっと確かめただけではむしろグレンキンチーじゃないかとすら思うような、ちょっとライトな香りです。シグナトリーのアンチルフィルタード・コレクションに関しては「樽から来る木の香りの印象が強い」のが特徴のように思えるとかいたのですが、このThe Golden Caskシリーズは明るく華やかな香りに最大の特徴があるように思います。

 口に含むと度数が高いことも大きく起因しているのでしょうが、結構刺激が舌につきます。一瞬強い刺激とともに甘みが広がってすぐにすっとその甘みが消えて麦の味わいに変わり、あまり長くない余韻を残して消えて行く感じ。非常に上質な甘みが隠れている気はするのですが、どうにも刺激が強すぎてあまりいい面が前面に出て来てくれないのです。とりあえずこれは度数が強すぎるのが問題なんだなと思い、少し水で割ってみました。そうすると嫌な刺激はさすがに丸くなり、やっと奥に隠れた優しい麦の甘みと爽やかな夏草のような後味が表に出て来てくれます。なかなか個性の強いマッカラン。マッカランはスペイサイドのモルトですが、それよりはちょっとローランドモルトよりの香り・味わいを持っているような気がします。しかも度数が高いせいか、本質的に非常に明るく華やかな性格を持ったモルトなのに、一点刺激の角が舌につく。これはちょっとばかり水で割って飲んだ方がおいしいかもしれません。

 最後になりますが、私が手にしたボトルは644本中616本目でした。

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