2005年08月20日(土曜日)
新品で買おうとは思わないのだけれど
本屋の店頭で売られているのを見かけて何となく面白そうだなぁと興味を持つものの、結局それを買わずに別の本を買って(あるいは何も買わずに)帰ってくる。そんな本がある。一度興味を持った本は大抵次に本屋に行くときも覚えていて、その後毎回も買うか買うまいか悩むことになるのだが、まぁ大体は買うことなく何回もやり過ごすことになる。私にとってそういう本は最近の日本の作家の小説(村上春樹以外)が多い。「面白そうだし、最近の日本の作家がどんなの書いてるのか興味もあるし、読んでみたいんだけどやっぱりこっちがよさそうだからこっち」という移り気なジレンマの果てに購入を見送られる作品達だ。
ところがそんな作品達も、古本屋でみかけると案外迷うことなくスッと手に取ってカウンターに持っていったりしてしまう。下手すればもう一年近く、そんな状態だった本を今日二冊古本屋で購入した。それは白石一文の『見えないドアと鶴の空』であり、三崎亜記の『となり町戦争』だ。前者はよくわからん青緑色の基調に手書きでパステルで書いたっぽい半身の宇宙人のようなカバーと、一見意味がわからないちょっとシュールなタイトルがやけに気になっていたものだし、後者は"ある日届いた「となり町」との戦争の知らせ。僕は町役場から敵地偵察を任ぜられた。だが音も光も気配も感じられず、戦時下の実感を持てないまま。それでも戦争は着実に進んでいた"(オビより引用)という設定と各方面で賛否両論話題を呼んでいた辺りが興味津々だった。何にせよ手に入ってみれば読むのが楽しみだ。読んでみて期待はずれだったということがないよう祈りつつ、あと短編一本を残すのみとなった『僕の恋、僕の傘』を読了しだい読んでみようと思う。うむうむ。
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