2002年12月14日(土曜日)
流れ星の記憶
流れ星を見ました。先ほどベランダで煙草をふかしていた時のことです。ぼ〜っと空を眺めていたら、一瞬すっと一筋の光が空を過ぎ去って家の前の山の向こうへと消えていきました。結構大きな流れ星だったのですが、私がそれが流れ星だと気付いたのは既に消えてしまってからで、当然願いごとを三回言うこともできなければロマンスに浸ることもまたできなかったわけで・・・。いや〜、ペルセウス流星団や獅子座流星群みたいに来るとわかっているものならまだしも、偶然目に飛び込んできた流れ星に対して願いごとを三回も唱えるのはまず無理だなと思いました。まぁ、願いごとというのはそれだけ叶えることは難しいということなのでしょう。
そう、高校の頃にも一回偶発的な流れ星を見たことがありました。あれは高三の秋くらいだったでしょうか。高校からの帰り、普段とは違って燕の方を経由して家に帰ろうとしていた時でした。私が燕経由で家に帰る時は、中之口川に沿って続く土手道の県道を、ほとんど歩道のないお世辞にも広いとは言えない曲がりくねった道を車に怯えながら帰ることになります。その道はNOVELの『街灯のない道』の舞台にもなっている道なのですが、やはり文字通り街灯がなく、暗い道です。車が通ればその灯がありますし、川の向こうには国道沿いに街灯の灯が見えますし、あるところでは川向こうの打ちっぱなしゴルフの灯がまるで侵入が見つかって照らし出されるスパイのようにこちらを照らし出してくれますが、その道自体にはほとんど街灯がありませんでした。私がその流れ星を見たのは燕大橋からそんなに離れていないところで、その時は車の通りもあまりなく、その道の大方のように暗い、静かなところでした。右手はずっと川で、左手に背の高い木が続いていました。私がその流れ星を見たのはそんな場所でした。
その場所に差しかかり、いつものように歌など歌いながら(確かHelloweenの『Take Me Home』)自転車をこいでいた私は、突然大きな稲妻のようなものが空を切り裂くのを見たのです。その時の流れ星は今日のように文字通り「流れ」ていくようななまやさしいものではなく、もっとずっと大きくて、ズシャーーーッという音すら聞こえそうなほど(というかその時私には確かにそのような音が聞こえたように思えました)強い光と尾をまといながら、私の頭の上を通過して木々の向こうへ消えていったのです。本当にどっか近くに落ちたんじゃねーかなと思いました。マジでメテオ並の迫力がありました。何だかそれを見てひどく興奮したのを覚えています。空を流れるというよりも、本当に燃えながら切り裂いていくようなその流れ星は、今も私の目の奥に鮮明に焼き付いています。よくある彗星の写真のような、そんな流れ星が夜の空と木々を背景に、私の目に飛び込んできた瞬間の一つのスナップショットのような感覚で。あの時私が心に願っていたことは、結局叶うことなく終わってしまったわけですが、あれほど力強く明るい流星なら、確かに願いごとの一つくらい叶えてくれそうな気もします。
♪始めようか天体観測・・・
Trackback on "流れ星の記憶"
このエントリーのトラックバックURL:
"流れ星の記憶"へのトラックバックはまだありません。
"流れ星の記憶"へのコメントはまだありません。