2001年03月08日(木曜日)
藤井敬吾先生に習う最後のレッスン
今日は藤井敬吾先生のところへ最後のレッスンに行ってきました。本当はもう一回くらい行きたかったのですが、管理会社に「早く出ていけ」通達を喰らったため(しかも今朝)、期せずして今回が最後のレッスンになってしまったのです。残念ですがしかたないことです。相変わらず鬼のようなテクニックを随時披露しつつのレッスンは衝撃的で、今日なんかは藤井先生が編曲したキラキラ星の変奏曲を延々と弾いて聴かせてくれたり(キラキラ星がベートーベンやバルトークのフレーズと組み合わさってたり、上でキラキラ星のメロディーを弾きながら下でパガニーニのカプリース24番のテーマを同時に弾いたり、ハーモニクスで未知との遭遇の星の交信を模写してエンジン点火とか言って勢いよくキラキラ星が始まったりとかなりデンジャラス・・・)、『リベルタンゴ』を藤井先生がギター独奏にアレンジしたものなんかは「いや、普通人間そんなに弾けませんがな」と思わず唸ってしまったり(あの有名なテーマもベースも上のメロディーも全部ギタ−一本で同時に弾く『Live in Ween』を完全再現したバージョン。ギター一本であんなに激しく動く声部をあんなにたくさんあやつれるとは・・・)、やはりあの人は鬼です。
藤井先生のところに通い始めたのは昨年10月末から。約半年稽古をつけてもらいました。短い間ではありましたが、基礎力の養成に壁を感じていた私に改めて基礎の大切さと大切な基礎を一から仕込んでくださったのは大変勉強になりました。半年では教えてもらったことを完全に身に付けるまでは到底至りませんでしたが、どこに気をつければいいのかはわかったのでこれから気長にやっていこうと思います。今日は細かい技術のレッスンというよりは、社会に出てギターを弾く時間も少なくなる中でいかに効率良く技術を上げるか、一人で弾いて上達していくにはどうすればいいか等を聞かせてくれました。元々は手を壊さないようフォームの矯正のために藤井先生の門を叩いたわけですが、それ以上の技術や知識を教えていただくことができ、実に実りの多いレッスンだったと思います。最後には私がお願いしたAngel Barriosの『トナディージャ』の譜面も「人にあげたりしないでね」と言って快く渡してくれ(市販されているものとは違うホセ・ルイスとその門下生が校訂した版らしい)、「また東京で会いましょう」と言って玄関まで送ってくださいました。いい先生です。最後に改めてそう感じました。先生から教えていただいたことをしっかり身に付けて、社会に出てからもずっと手を壊さずにやっていきたいと思います。一生ギターを弾き続けてみせましょう。うまいとか下手とかはどうでもいいから・・・。
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