1999年02月05日(金曜日)

闇に潜れ、ただ光にすがるより

悲しみの舞台から
最後の一歩をためらうな
没落は荒廃への道ではない
失うことを恐れたその時
すべての喪失への幕があける

走り続けろ
たとえ何も見えなくとも
闇の中に潜れ
深く、二度と戻れないほどに深く
闇は絶望の象徴ではなく
ただ光というものによって
照らされることのない未知の大陸

その中を探れ
光という希望に頼るのではなく
ただ己の感覚のみで
闇は無ではない
ただ光によって照らされないだけ
一筋の希望すら届かない恐れの中で
光すらかなわない可能性を探れ
いつかそれを手にした時
無明の瞳が真実を明かす

昼の光に、
夜の深さはわからない
与えられた視野の中に、
すべての真実は映らない

 これは今書いている小説の扉となる部分に来る予定のフレーズです。つまりは今回の小説のコンセプトということになりますか。比較的解釈はしやすいフレ−ズだと思いますが、感覚的に理解するのはちょっとしんどいかもしれません。共感できるか否かというと大体の人が退きたくなるようなコンセプトですし。要は光という希望に照らされた狭い舞台の中にある真実は、それが偽物とは言えないまでもごく限られたもの、闇という残り大部分の世界を占める見えざる恐怖の中に潜り自ら探ることによってのみ手許にやってくる真実もある、ということです。当然闇の象徴するものの中に潜っていくことには相当のリスクが伴いますし、光を帯びたものは捨て去っていかなくてはなりません。それが何を意味するか・・・。これ以上の解釈は読んだ皆さんにおまかせしましょう。

 今回はちと話が長くなりそうな気配があるのですが、どこまで長くなるかはわかりません。途中で止めるかもしれないし。まぁ無事発表できれば御の字ということで。もしどうしても読みたいという奇特な方がおられたら急かすなり励ますなりのメールでも送ってください!?

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